公開日:2022年09月07日 更新日:2024年11月22日
ワッシャー(座金)の役割や種類について徹底解説!
ワッシャー(座金)とは
ねじを締めるときに、ねじと被締結物の間に挟む金属板のことで、一般的にはゆるみ止めの用途で使われることがあります。
平座金(ワッシャー)や、ばね座金(スプリングワッシャー)があります。
平座金の特長は、ねじの下に挟み込むことで、ねじの座面積が大きくなり、被締結物(母材)にかかる面圧を小さくすることができます。
ばね座金は、平座金の一部が切断され、ねじられた形状になっている座金です。ボルトとナットなどの間に挟んで使用することで、一般的にねじをゆるみにくくする効果があるといわれています。
NBKでは特に平座金のラインアップが豊富です。
平座金の特長は、上記にも記載しているとおり、ねじの座面積を大きくすることで、被締結物にかかる面圧を小さくすることができます。
そのため、座面の陥没や、それに起因するゆるみのリスクを低減することができます。
被締結物が柔らかい材質の場合や、ねじの座面と被締結物の接触する面積が小さい場合などに有効です。
また、被締結物の損傷を軽減することができます。平座金を使用することで、被締結物にねじ穴の回転傷が付くことを防止できます。
ワッシャー(座金)を取りつけるときの順番
ワッシャーを取りつける順番は一般的に、「ばね座金(スプリングワッシャー)」⇒「平座金」の順で取りつけます。
座金の寸法について
座金の寸法は、JISやISOなどの規格によってサイズが異なります。
以下のページでは、JIS規格によって定められた寸法をまとめています。
平座金の寸法・形状 (JIS B 1256:2008) はこちらから
ばね座金の寸法・形状 (JIS B 1251:2018) はこちらから
ワッシャー(座金)の種類について
NBKはユニークなワッシャーをさまざま取りそろえています。
中でもおすすめ商品をピックアップしてご紹介します。
調整座金
・JISやISOなどの規格とは異なる寸法の座金です。
・高さの調節や座面の陥没防止に。
・長穴箇所の座面確保やアルミ・樹脂などの限界座面圧の低い材料の締結に。
・組み立て時の累積誤差の調整用のカラー、スペーサーとして。
SWA-AW (スティール製・四三酸化鉄皮膜)
SWA-AWEL (スティール製・無電解ニッケルメッキ)
SWAS-AW (ステンレス製)
SWAS-AWBK (ステンレスブラック)
球面座金
・ボルトと座面のミスアライメント吸収用途に。
・2枚の座面の合わせ面が特殊な球面状に凹凸になっている座金です。
・ボルトと座面の傾きを吸収することができます。 (SQWは2°、SQWSは3°まで対応)
脱落防止ワッシャ
・市販のねじに組みつけるだけで、ねじの脱落・紛失を防止します。
・ワッシャの爪がしっかりとねじ山に引っかかり、取りつけ後はねじから簡単に抜け落ちません。
・取りつけ・取りはずしが頻繁な保護カバーや点検用カバーの固定用ボルトに。
・CEマーキングの対応に。
シール座金
・座金にゴムパッキンを組み込んだシール座金です。
・ねじ頭部の座面部からの気体・液体の漏れを防止します。
ゴムパッキンの材質によって使用可能な温度や特性が異なります。
SWS (ゴムパッキン材質:NBR)
SWS-F (ゴムパッキン材質:フッ素ゴム)
SWS-E (ゴムパッキン材質:EPDM)
SWS-S (ゴムパッキン材質:シリコーンゴム)
SWS-HFT (ゴムパッキン材質:フッ素ゴム, PFAコーティング)
高強度ステンレスボルト用座金
・硬度は300HV以上。一般的なステンレス製平座金よりも高強度です。
・引張強さは800N/mm2~1000N/mm2のステンレス製ボルトへの使用に適しています。*1
・高強度ステンレス六角穴付きボルト
SNSLG
や
SNSX-88、
SNSX-109
と組み合わせてご使用ください。
・SUS316L製。耐蝕性にすぐれています。
*1:JIS B 1256 「平座金」にて、平座金の硬さ区分および適用するのに望ましい締結用部品について規定されています。
偏心ロックワッシャ
・市販の六角ナットをご用意いただくだけで、ゆるみ止め効果が得られます。
・締結力が発生するまでは手で六角ナットを回すことができ、取りつけが簡単です。
・NAS式振動試験 (NAS3350) をクリアし、ユンカー式振動試験でも、ゆるみ止め効果を確認しています。
>>詳しくはこちら